私にとって、朝のコーヒータイムは唯一、心から幸せを感じる時間でした。
静かな朝、コーヒーメーカーから立ち上る香りを嗅ぎながら、
今日一日をどう過ごそうかと想像する。
これが、年金が主な収入源となった現在の生活における、
大切なルーティンでした。
現役で働いていた頃は、
一日の終わりにアイリッシュコーヒーを嗜むのが締めくくりでしたが、
今は家で淹れる一杯のコーヒーこそが、私にとって何よりのご褒美です。
そもそも、コーヒー豆(粉)は決して安いものではありません。
そんな中、長年の試行錯誤の末に見つけたのが、
**「アーミーレッド」**という名前のコーヒーでした。
私が買い始めた頃は、700円弱でお手頃な価格帯。
それ以来ずっと愛用し続けてきた、私の日々の相棒です。
しかし、ここわずか1年で、その値段は3倍に跳ね上がりました。
現在、2000円を超えています。他の銘柄も当然もっと高い。
長年の友のような存在だった「アーミーレッド」は、
もう気軽に手を伸ばせない**「高嶺の花」**になってしまいました。
もちろん、生活必需品ではないことは分かっています。
それでも、このささやかな楽しみすらも、
容赦ない値上げの波に奪われていく。
朝、コーヒーを飲みながら未来を想像する時間が、
今では**「この先、どこまで値上がりしていくのだろうか」
**という暗い不安に支配され、困ったものです。
ささやかな幸せを守るために、何か代替品を探さなければならない。
今回の値上げは、私にとって生活の質だけでなく、
心の明るさまで脅かしているように感じています。
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