30数年来の友人の入院・退院を経験し、
このところフッと我に返って物事を深く考える時間が増えました。
私自身、特に今まで「健康体」だったと誇れるわけではありませんが、
幸いにも一度の入院もなく、病気と言えば風邪や腹痛程度。
40代の頃に「身体に力が入らない」と感じた時期もありましたが、
気が付けば普通に生活している自分がいます。
そんな中、私はあるドクターの書物を読んで以来、
定期健康診断や血液検査をもう十数年受けていません。
私の場合、医者にかかるのは歯の治療やメンテナンス、
空手の稽古での肉離れ、あるいは足の爪の病原菌治療ぐらい。
極力、自身の体力と回復力を信じて生活しています。
国の介護保険制度が始まって以来、
私はずっと保険料を支払い続けています。
65歳を過ぎた今は、さらに2つの保険を支払うのは、
正直家計に重くのしかかっています。
もちろん、この制度が多くの人の生活を支えていることは理解しています。
しかし、私のように長年利用せずにいる側からすると、
火災保険のように「利用しない人」に対して、
年ごとに還付を行うか、掛け金を安くするような
インセンティブも考えてもらえないものかと感じてしまいます。
これが、長年健康維持に努めてきた人間の素直な思いです。
そして、ごく個人的な決断として、
死後の臓器提供の意思表示も取りやめました。
臓器提供は尊い行為ですが、現行の取り組み方を知る中で、
残された家族に大きな精神的、
時間的な負担をかけてしまうことを知ったからです。
人間は死ねばその身体は亡骸となりますが、
その後の手続きや期間が、
遺族にとって大きな重荷となってしまうのは避けたい。
当然ですが、私は延命治療などは求めません。
…なんて、少々強がりも入ったことを考えてしまった昨今です。
友人の件が、私自身の人生の終わり方や、
社会制度との向き合い方を考える、大きなきっかけとなりました。
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